標高159mの山頂に立つと勝山館跡の主要部が真下に広がっています。

眼下には、無錨(むいかり)の古名を持つ大澗湾が広がり、海上には、奥尻や大島・小島、延々と続く海岸線は、熊石大成方面まで望むことができます。山の中腹には、勝山館の哨所(みはりじょ)であり一朝時は天守閣として使われたと思われる跡があり、夷王山は勝山館の重要な防禦地点として重要な役割を果たしていたと推測されます。

山頂には、永禄元年に創立されたといわれている『夷王山神社』が建てられています。

医王山神社・医王山薬師寺といわれていましたが、明治26年に子爵松前修広が許可を得て社名を「夷王山神社」、祭神を武田信広としました。

現在の夷王山は、エゾヤマツツジの名所で、見ごろを迎える6月には『夷王山まつり』が開催されます。全山を彩るエゾヤマツツジと眼下に広がる雄大な日本海の景色は、道南の風物詩のひとつに数えられています。