比石館跡下に位置し、昭和9年に北海道庁中村廉次漁湾課長の設計で建設されました。長さ45m、幅9mの半円形の断面コンクリート造りのトンネルで、世界的にも珍しいものでした。

当時、夜間に入港する船舶へトンネルの位置を知らせるために、外側の鉄塔には風が吹くと鐘が鳴る1.4mの風車が取り付けられ、トンネル(隧道)と共に特徴の一つでした。 

昭和42年頃より漁船の大型化が進み、トンネル北側に水路が設けられたため、昭和58年に閉鎖されましたが、漁業に携わる産業遺産としてその貴重性が評価され平成15年に国の登録文化財の指定を受けました。さらに、平成18年には「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財百選」に認定もされました。